はい。こんにちは。
マダオです。
Youtubeにて糖尿病を解説されている現役医師の動画を紹介するシリーズ、『気になる先生を追え』の時間がやってきました。
前回に引き続き、ご紹介するのは、Dr.ゆきなり【~糖尿病克服への道~】先生です。
(以下、本ブログではゆきなり先生とお呼びします)
糖尿病の研究者をされていた、ということで、非常に貴重な知見をお持ちなのですが、専門家のお話というのは素人には難しく、内容の素晴らしさの割に再生数が少ないのです。
というわけで、自分の勉強とゆきなり先生の応援をかねて、簡易レジュメとともにご紹介です。
簡易レジュメ
前置き
今回は猛烈に血糖値を上げる習慣というテーマでお話をします。
多くの方が糖尿病を克服するために、食事制限をしたり、運動をしたり、毎日色々な努力をされていると思います。
しかし、その努力とは裏腹に思ったように血糖値が下がらない、HbA1cの値も6%台にならない、こんな経験をされている方が非常に多いと感じています。
そこで今回は、意外と見落としがちな血糖値を猛烈に上げる習慣をお伝えしたいと思います。
猛烈に血糖値を上げる習慣1つ目。
『夕食の時間が遅い』
特に夜10時以降に夕食を食べる方は要注意です。
夕食の時間が遅いと、食後の血糖値上昇、そしてその血糖上昇が収まらない状況で寝てしまう、ということになります。
結果的に夜寝ている間も血糖値が高い状態が続いてしまって、翌朝の血糖値も高い状態から1日をスタートする。こんな悪循環を毎日のように繰り返していれば、空腹時の血糖値も上がり、次第に毎食後の高血糖にもつながってきます。
夕食が遅くなる事情は色々あると思いますが、糖尿病の改善を目指すなら、この習慣は今すぐに変えてほしいポイントです。
具体的には夕食の時間を夜8時までに終わらせる。そして夕食から翌朝の朝食までの時間を少なくとも12時間は空けてほしいと思います。
猛烈に血糖値を上げる習慣2つ目。
『食事のカロリーばかり気にする』
食事のカロリーを気にするあまり、食事の内容に目を向けていない、という方を多く見かけます。
これは病院の食事指導のやり方にも問題があるので、栄養士さんの指導通りにやっているんだと反論されることもあります。ですが、糖尿病の方が一番気をつけるべきポイントは何を食べればどのぐらい血糖値が上がるのか、逆にどんな食べ方をすれば血糖値が上がらないのか。こういう具体的なポイントをしっかり自分で理解することです。
食事のカロリーばかりを気にする人、極端なことをいうと低カロリーのお弁当ばかりを選んでいる人は、間違いなく糖尿病を改善することはできません。
食事のカロリーと血糖値の上がり方(糖尿病への影響)は、ほとんど関係がありません。200kcalのキャベツを食べたときと200kclの白米を食べたとき、血糖値の上がり方は一緒ではありません。当然、白米のほうが上がります。
食事はカロリー量ではなく、どんな内容が血糖値を上げやすいのか、ここを理解するようにしましょう。
特に炭水化物たっぷりの外食は極力控えるようにした方がいいと思います。
そして、最近ではグリセミックインデックスといって、どのくらいその食べ物が血糖値を上げやすいのかの目安を教えてくれる指標もありますので、参考にしても良いと思います。
猛烈に血糖値を上げる習慣3つ目。
『食事にかける時間が短い』
全く同じ食事をしているのに、食事にかける時間が短いというだけで、食後の高血糖が起こりやすくなり、その後に続いて起こる血糖値スパイクの影響で数時間も立たない内にお腹が空いて、毎日のように間食をしてしまう。こういった方も意外と多いです。
特別に糖質をいっぱい摂っているわけでなくても、短時間で食事を済ませてしまうと血糖値は大きく上がってしまいます。
できるだけゆっくりと食事を摂ってもらえればと思います。
猛烈に血糖値を上げる習慣4つ目。
『野菜ジュースを毎日飲む』
実際、健康に良さそう、とか食物繊維やビタミンを補えて体のために良さそうと思って、毎日野菜ジュースを飲んでいる方が多いんです。でも残念ながらこの習慣はNGです。
この野菜ジュースには、結構な糖質が含まれているからです。
市販の野菜ジュース200ccには角砂糖換算で4個分程度の糖質が含まれていることが多いです。市販の野菜ジュースは飲みやすくするために、大量の糖質が入っていて、とても糖尿病の方におすすめできる飲み物ではないんです。
野菜ジュースは血糖値が上がる原因にしかならないので、この習慣は今すぐ止めましょう。
細かく見ていけば血糖値を上げる悪習慣は他にも見つかるかも?
上記の4つ以外でも、健康のために毎日続けている習慣が逆に悪影響だったということはあります。
たとえば、朝食代わりに飲んでいたプロテインが原因で血糖値が200オーバーになっていた事例。他にも、毎朝続けていたジョギングが逆に血糖値を上げる原因になっていた、などという事例もあります。
そこでこの血糖値がどう変化しているか確認するため、ボクはいつもフリースタイルリブレという血糖センサーを使って1日の血糖値の動きを見てもらうことをおすすめしています。
このセンサーは腕に一度取り付けてしまえば、あとは2週間自動的に血糖値を測り続けてくれます。そして対応するスマホが1台あれば、血糖値を表す線グラフを今すぐ確認することができます。
普段取り組んでいる運動や食事制限がどのくらい効果があるか、また自分の普段の食事がどの程度血糖値を上げているのか、本当に一目瞭然となるのです。
Dr.ゆきなり【〜糖尿病克服への道〜】 【絶対やめて!】この習慣がある人は糖尿病が良くなりません! レジュメ化作業 マダオ
今回のお話は、前回ご紹介した『糖尿病が良くなる人だけやっている3つの習慣』と対になるお話です。
ちなみに、良くなるための3つのポイントは以下のとおりでした。
ポイント① 食事の直後に15分間ウォーキングする
ポイント② 食事の時間を変える(朝食までの時間を12時間以上空ける)
ポイント③ 自分の血糖値と毎日向き合う(血糖値をCGMで測る)
そして、今回ご紹介した糖尿病を悪くする4つの習慣は以下のとおり。
①夕食の時間が遅い(朝食までの時間を12時間以上空けていない)
②食事のカロリーばかり気にする
③食事にかける時間が短い
④野菜ジュースを毎日飲む
番外:CGMを使って他の悪習慣もあぶり出そう(血糖値をCGMで測る)
両方のお話でオススメされているのは、
朝食までの時間を12時間以上空けることおよび
CGM(フリースタイルリブレ)で血糖値測定することの2つです。
つまり、この2つの対策はゆきなり先生の鉄板なので、優先的に取り組んだほうが良いでしょう。
もちろん、食事のカロリーの大小と血糖値の上昇はほぼ無関係だというお話は大事ですし、野菜ジュース(甘いジュース)がNGだというお話も大事です。食事時間を短くしてはいけない、というのもかなり大事なお話なんでしょう。
しかし、今回のお話の真のポイントは、血糖値を実測しない限り、日常に潜む高血糖の原因は分からないから、CGMを使ってどんどん自分の血糖値を測定しようぜ!という部分です。
野菜ジュースはダメというと、すぐに◯◯ジュースなら血糖値は上がらないと聞きました!とかそういう反応をする人がいますが、そもそもナンセンスです。
今回挙げられた4つの悪習慣はあくまでも例示、糖尿病患者ならかなり高い確率で症状が悪化する習慣に過ぎません。
野菜ジュースじゃないから、コカ・コーラをお腹いっぱい飲んで良い!とかカロリーと血糖値がほとんど関係ないから、ケーキ食べ放題OK!とかそういう話では決してありません。本質は、自身の血糖値を実測するしか安全を確認する手段はないという部分にあります。
なぜなら、人間には我々が思っている以上に個体差があるからです。
某オリンピアンがラーメン一杯食べた後に血糖測定をして公開してくれましたが、なんと上昇した血糖値は一桁(!)でした。
マダオが真似したら200近くは上がるでしょう。
とびきり健康な健常者とガチの2型糖尿病患者の差は、これくらいあります。
では同じ2型糖尿病患者なら、みんな200近く血糖値が上がるのか、というとそうではありません。
50や100で済む人もいるでしょうし、もしかしたら300以上上がる人もいるかも知れません。
糖尿病の重症度、個々人の体質、そして一日の活動量、その全てが変数となっているために、一律で特定の行動の良し悪しを決められないのです。
つまり、他人の血糖値がどう動くかなど何の意味もありません。
今日、今、この瞬間のあなたにとって安全な習慣かどうか、血糖値測定を通じて見極めることこそが大事なのです。
続編はこちら。
気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生⑥この臓器のダメージが人を糖尿病にする)
気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生⑦カロリー制限はするな)
前編はこちら。
気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生③インスリン抵抗性の真因)
気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生④糖尿病が良くなる人だけやっている3つの習慣)
当ブログの代表的な記事はこちら。
HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。
個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。
参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。