可能性のない獣

半寝たきりの2型糖尿病患者が書くあれこれ

気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生⑥この臓器のダメージが人を糖尿病にする)

はい。こんにちは。

マダオです。

 

Youtubeにて糖尿病を解説されている現役医師の動画を紹介するシリーズ、『気になる先生を追え』の時間がやってきました。

 

前回に引き続き、ご紹介するのは、Dr.ゆきなり【~糖尿病克服への道~】先生です。

(以下、本ブログではゆきなり先生とお呼びします)

糖尿病の研究者をされていた、ということで、非常に貴重な知見をお持ちなのですが、専門家のお話というのは素人には難しく、内容の素晴らしさの割に再生数が少ないのです。


というわけで、自分の勉強とゆきなり先生の応援をかねて、簡易レジュメとともにご紹介です。

 

www.youtube.com

 

簡易レジュメ

前置き

今回は糖尿病になる前段階で体にどんな変化が起こっているのか、そしてその変化がなぜ糖尿病の原因なのかを深掘りしてお話します

この現象さえ理解できれば、ほとんどの糖尿病予備群の人が糖尿病にならなくて済むはずです。

また糖尿病の治療を現在受けている人にも確実に当てはまるのがこの現象です。この現象を根本から解決できれば、糖尿病に悩んでいる人も糖尿病克服に向けて一歩前進することができるはずです。

 

実は糖尿病の患者数は1970年代から約50倍に増えている、そんな統計データがあります。

日本だけでも約1,000万人の糖尿病患者がいると言われているのですが、実は爆発的な増加の理由はいまだに判明していません

もちろん50年前に比べれば、食生活は豊かになっているし、仕事もデスクワーク中心になってきて、運動不足の人が増えたし、色々推測はされているのですが、実は日本人の摂取カロリーはここ数十年で全く変わっていない、どころかむしろ減っているなどというデータもあるんです。

ボクも、肥満の人がなりやすい糖尿病という病気に、全然やせている人が一定の割合で罹患する原因が分からず永年首を捻っていました

 

脂肪肝が糖尿病の原因になっている

最近になって、糖尿病の原因は、脂肪肝による影響が大きいということが分かってきました。

膵臓ではなく、脂肪肝が糖尿病の原因になっていたんです。

脂肪肝になると糖尿病にどんどん近づいていきます。

ある研究によると脂肪肝になると糖尿病の発症率が男性は4.8倍、女性は14.5倍も高くなったという報告があるほどです。

 

脂肪肝があると血糖値を下げるインスリンの働きが悪くなり、食後の血糖値が下がりづらくなります。そしてその状態が数年続くと糖尿病を発症します

 

ボクの経験上、ほとんどの2型糖尿病の方は、インスリンの分泌が減っているどころか、逆にインスリンが出すぎています。インスリンがしっかり膵臓から出ているにも関わらず血糖値が下がらないんです。

この現象をインスリン抵抗性といいますが、糖尿病の黒幕はインスリン抵抗性ですし、その根本的な原因は脂肪肝です。ある調査によると2型糖尿病患者の85%は脂肪肝だったという報告もあります。

そして、脂肪肝はここ30年で約3倍にも患者数が増えているのです。 

 

脂肪肝の確認方法

では、脂肪肝であるか確認するにはどうすればいいのか。

方法は2つあります。

1つ目は、お腹の画像検査(CTや超音波検査)をすることです。

画像検査をすれば脂肪肝かどうかはすぐわかります。

2つ目は、画像検査ほど正確ではありませんが、血液検査をすることです。

血液検査でGOTやGPTといった肝臓の数値を判断する項目が高ければ、ほぼ間違いなく脂肪肝であると言えます。

 

脂肪肝を放置するとどうなる?治せる?

脂肪肝には全く症状はありませんが、糖尿病の原因になりますし、肝臓自体が常にダメージを受けている状態なので、放っておくと肝硬変や肝臓がんといった病気に繋がってしまうことがあります。

でも、幸い脂肪肝は元に戻すことが可能な病気なので、なるべく早く対策を立てましょう。

 

対策は食事の内容を見直すこと(特に砂糖と果物)

まず、脂肪肝は脂肪のとりすぎでなるわけではありません。

脂肪肝の原因は炭水化物・糖質です。過剰に摂った糖質が脂肪に変換されて肝臓に貯まっていくのです。

そうか、ではご飯や麺類を控えようと思った方、少し待って下さい。最も脂肪肝を悪化させる糖質はフルクトース(果糖)です。

フルクトースは、その名の通り、果物等に含まれる糖の一種です。

フルクトースは、グルコースの何十倍も脂肪肝を作り出します

これは何故かというとフルクトースを代謝できる臓器が肝臓しかないからです。

 

果物にはフルクトースがたっぷりと含まれていて脂肪肝の原因になります。

そしてもう1つ、ボクたちが摂取している砂糖、これはスクロースと言われ、グルコース1分子とフルクトース1分子が結合したものです。

つまり、砂糖はダイレクトに血糖値を上げるし、脂肪肝の原因になるのです。

砂糖の摂りすぎ、果物の食べ過ぎは脂肪肝の原因になるということをよく覚えておきましょう。

 

Dr.ゆきなり【〜糖尿病克服への道〜】 糖尿病を発症する前段階で、体に起こる「ある変化」についてじっくり解説します! レジュメ化作業 マダオ

 

当ブログでも軽く触れたことのある脂肪肝→糖尿病というルートを詳しく説明していただいた内容になります。

マダオも本動画を見るまで、フルクトース(果糖)が脂肪肝の原因だとは知りませんでした。

ただし、マダオの場合、CGM(フリースタイルリブレ)を使った結果、砂糖と果糖はほんの僅かでも血糖値を乱す、ということが分かっていたので、砂糖はもちろん果物も普段は食べません。

意図せずとはいえ、脂肪肝を解消する行動を取っていた結果として寛解に至ったのかもしれません。

 

ここで軽く補足をさせていただくとすれば、『ぶどう糖果糖液糖』や『果糖ぶどう糖液糖』を含む異性化糖の存在でしょうか。

これは主に遺伝子組換えのトウモロコシから精製した糖分で、名前のとおり、果糖(フルクトース)が入っています。清涼飲料水だけでなくお菓子や調味料にいたるまで、ありとあらゆるものに添加されています。

いつから、こんな状態だったのかマダオにも分かりませんが、一般的な日本人が果糖を過剰に摂取するとすれば、間違いなく上述の異性化糖経由が大半を占めると思います。(実は砂糖の摂取量は年々減ってきているにも関わらず糖尿病の増加は留まる気配がありません)

 

なので、脂肪肝を治し、糖尿病を改善させるためにも、砂糖・果物に加えて『ぶどう糖果糖液糖』や『果糖ぶどう糖液糖』にもご注意いただけると、一層効果が出るのではないかと思います。

 

 

余談ではありますが・・・。

もしかするとマダオの主張する糖質の『質』というのもフルクトースの含有量がキーであるのかもしれませんね。明らかに糖質の量以外の何かが大きく血糖値を左右しているのです。

関連記事:血糖値と糖質の『質』(糖尿病) - 可能性のない獣

 

 

ゆきなり先生ありがとうございました。大変勉強になりました!

 

続編はこちら。

気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生⑦カロリー制限はするな)

 

前編はこちら。

気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生①最適な運動療法)

気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生②CGMの効果)

気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生③インスリン抵抗性の真因)

気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生④糖尿病が良くなる人だけやっている3つの習慣)

気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生⑤猛烈に血糖値を上げる4つの悪習慣)

 

 

当ブログの代表的な記事はこちら。

HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

 

CGMマダオがイチオシする商品の一覧はこちら。

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

 

なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。

個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。

 

参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。