可能性のない獣

半寝たきりの2型糖尿病患者が書くあれこれ

死線はピーク血糖値170にある(糖尿病)

はい。こんにちは。

マダオです。

 

本日は、糖尿病に関するニュースをご紹介しようと思います。

マダオ的には2025年でこれ以上重要なニュースはなく、ぶっちぎりで要注目の内容です。

 

まず大事なことをお伝えしましょう。

 

糖負荷試験後1時間の血糖値が170以上だと糖尿病患者でなくとも死亡率は約2倍になる。増加する死亡原因は主にガンと心疾患(動脈硬化であった。

 

これは2025年に東北大学が発表した研究成果となります。

 

www.tohoku.ac.jp

 

dm-rg.net

 

そして、当該研究で大事なことをもう1つ。

 

死亡率に関わるファクターは、糖負荷試験後1時間値だけであり、HbA1cは無関係だった。

 

つまり、現在、糖尿病の診断や治療において最重要と言われている指標HbA1c』では、2倍近い死亡率の差を全く説明できなかった、という事になります。

 

HbA1cが役に立たない指標だ、ということは本ブログでは繰り返し申し上げてきたことではあります。

しかし、今回マダオが最も強調したいのは死亡率に影響する唯一のファクターが食後1時間血糖値(おそらく1日のピーク血糖値と同義)のみだったという事実です。

以前から糖尿病患者がHbA1c7.0%未満にしたところで統計的に死亡率は下がらないこと糖尿病患者の死因第1位のガンが増加するタイミングは糖尿病の診断基準であるHbA1c6.5%より遥かに手前のタイミングである可能性が高いことを指摘してきましたが、その線引きが『具体的に』どこにあるかは分からない状態でした。

ところが今回の研究結果により、糖尿病はおろか境界型糖尿病の診断基準にさえ、かすりもしない極めて厳しい位置に死線(デッドライン)が存在していることが示されたのです。

 

実際、過去に糖尿病患者の寿命を調べた研究においても、興味深い報告があります。

糖尿病患者間で寿命の差がつくラインは、HbA1c8.4%という高値だったという内容です。

つまり、糖尿病患者の寿命は健常者より平均9年短いが、その死亡率はHbA1c6.5%でも8.3%でも大差なかった、という事です。これは糖尿病の診断基準HbA1c6.5%よりもはるか手前の段階で大幅に寿命が縮むため、ほとんどの糖尿病患者間ではHbA1cを比較しても寿命の観点からは無意味であった事を示唆しています。

そして。

分厚い無意味の壁を更にぶち抜くHbA1c8.4%における空腹時血糖値こそ170 (今回のデッドライン)なのです。面白い偶然と考えるより、常時デッドライン越えをしていると、糖尿病患者の寿命は更に縮む、と考えた方が自然であるように思います。

 

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他にも以前ご紹介した以下の大規模研究でもHbA1c6.0%以上になると以降の死亡率は大差ありませんでした

 

shiga-publichealth.jp

 

日本人7,000人を15年追跡した上記コホート研究において、死亡リスクは以下の通り。

5.0未満 1.0倍

5.0-5.4  1.08倍

5.5-5.9  1.07倍

6.0-6.4  1.95倍

6.5以上 1.72倍

糖尿病治療中 1.80倍

 

ヘモグロビンA1cと総死亡・循環器疾患死亡との関連(NIPPON DATA90、15年追跡、男女計) - NIPPON DATA 様

 

HbA1c6.0%の平均血糖値は126。ほとんどの人が食後1時間で血糖値170を超えるのは容易に想像できる数字です。そしてHbA1c5%台でも微妙に死亡率が高い原因こそが最大血糖値170超の人たちの存在であるということになります。

 

更に。

アメリカ糖尿病学会が提唱する血糖コントロールの目標『TIR』は70~180です。

TIRは食後1時間だけでなく24時間365日180を超えないことを求めています。食後1時間170未満と常時180未満だとどちらが厳しいのか判断に迷うところではありますが、どちらにせよ、かなり似通った厳しい基準であるのはお分かりいただけると思います。(ただ、人種差まで考えれば日本基準の170上限の方が安心できそうですね)

 

これらの研究が教えてくれる事実は明白です。

HbA1cなんか見てても何の役にも立たない!

高血糖からの死亡率を下げたければ1日のピーク血糖値を170未満に抑えろ!

という警告です。

 

高血糖でガンや動脈硬化になりたくなければ、少なくとも食後1時間の血糖値(一日のうちで1番高いピーク血糖値)を170未満にしなければなりません

ここを超えると、その内HbA1cでもわかる形で数値が悪化し、境界型糖尿病とか糖尿病の診断をもらうことになります。しかし、寿命の観点では、HbA1cを基準にした診断など一切関係なく、血糖値170を超えた段階で死亡率2倍となる、ということになります。

 

皆さん大好き『HbA1c』基準でいえば5.5%前後ならピーク血糖値170未満にできる人の割合が増えることは予想できますが、実際170未満にできているかどうかは測定しない限り誰にも分かりません

例えばマダオの例。

現在のHbA1cは4.7%ですが、砂糖を15gほど口にすれば血糖値200は軽く超えます。HbA1cが4%台なら安心!何を食べてもOK!という話にならないのはご理解頂けると思います。

 

こういう時に大事なのは負荷の平均値ではなく最大値であるということは、機械を取り扱ったことのある人なら誰しも納得出来ることと思います。特にブレーカーなんかが分かりやすい例ですね。ナマモノのカラクリである人間にブレーカーは付いていないので、瞬間的な過負荷があっても即死はしませんが、その分の代償は寿命という形で支払う必要があるわけです。(この観点から考えると30分以内に血糖値60以上の変動がある血糖値スパイクも死亡率に大きな影響を与える可能性が高そうです)

 

こんな事を言われると、『それなら山盛りで薬を増やしてもらえば解決☆』と考える人が居そうですがオススメしません。

糖尿病の診断基準がHbA1c6.5%なのに、治療目標が7.0%未満なのはキチンと理由があります。増薬してHbA1c6.4%に下げた糖尿病患者の死亡率が20%も上がったという超有名研究があり、薬で6%台前半以下を目指すのは危険な人体実験の追試か遠回りな自殺だと言えるからです。

だからこそ薬をいくら飲んでも死亡率が下がらない、というお話に繋がるのですが…。

 

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以前からマダオHbA1cを見るな、血糖値を見ろと繰り返し言ってきました。

HbA1cしか見ない現在の標準療法では、糖尿病は有意な改善を見込めず、死亡率を下げているかも疑わしいと。

今回の東北大学の研究で、マダオの言説にまた1つ裏付けができました。

 

耳タコでしょうが改めて言います。

高血糖で早死にしたくなければ、HbA1c測定ではなく血糖測定が必須です。

そして、そのデッドラインは糖負荷試験後1時間値170(1日のうちで1番高いピーク血糖値170)である可能性が高いです。

ただし…。

当該研究では1時間値170で結果が分かれましたが、これは75gものブドウ糖が入ったサイダーを一気飲みするという日常生活では有り得ない高負荷時のお話。これだけの高負荷環境での数字を日常生活での目標として読み替えて良いのかはかなりの疑問が残ります…。が、少なくとも日常生活の中で測定した値で170を超えたら完璧にアウトなのは疑いようがないでしょう。

 

HbA1cなどいくら気にしても、死亡率抑制の観点では何の役にも立ちません。

糖尿病患者が見るべきものは毎日のピーク血糖値が170を超えていないかどうかなのです。

 

ピーク血糖値170がデッドエンドとの分岐点だ

 

当ブログの代表的な記事はこちら。

HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。

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CGMマダオがイチオシする商品の一覧はこちら。

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なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。

個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。

 

参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。