はい。こんにちは。
マダオです。
本日は、国民民主党の玉木さんが提唱している103万円の壁について考えたいと思います。
きっかけは『糖尿病患者の強い味方』フリースタイルリブレ2センサーの値上げです。
1は1個6,400円だったものが、2は8,300円もするようになりました。最初は30%超の値上げなんてけしからん!便乗値上げか!と思ってたんですが、案外良心的なのかもしれないと思い直しました。
フリースタイルリブレ1が日本で販売決定されたのは2016年。
フリースタイルリブレ2は2024年です。
iPhoneでかんがえるとiPhone7(2016年。定価78,600円)とiPhone16(2024年。定価124,800円)を比較したようなものです。この差は60%超。
2016年末頃のドル円は103円前後、2024年本日現在154円なので、差額は約50%。
そうして考えると30%程度の値上げで済ませてくれたフリースタイルリブレは、とても良心的なのかもしれません。
リブレに限らず、先進的な医療や薬剤は、海外の優れた会社の製品であるため、医療費もドンドン上がらざるを得ないのでしょうね。
ここで思い立ったのですが、これは果たして医療やIT機器だけの問題なのだろうか?という疑問です。
年々、物価が上がっているとニュースでも騒がれていますよね。
日本は食料からエネルギーまで大事なものは全て輸入頼みの国ですから、もっと致命的な問題が起こっているのでは??
早速調べてみたら、生鮮食品などは2020年比で25%も値上がりしています。
食料品全体で見ても19%の値上がり…。
これ、暴動起きてもおかしくないレベルじゃないですか??
そんな中、聞こえてきた恒久的な減税!と言う言葉。
マダオでなくても飛びつきたくなりますよね。
しかし、少々待って下さい。
7兆円(税収の10%規模)と言われる規模の減税策を無根拠に支持して良いのでしょうか。
我々が求めるべきは、減税と同じかそれ以上に円安を止めることなのではないでしょうか?
年々、物価が上がっているのは、主に円安のせいです。
例えばドル円が120円から150円になったとします。(というか実際になりました)
これは25%の円安です。
実は25%の円安というのは、預貯金に20%の資産課税と消費税25%アップをダブルで行ったのに近いインパクトがあります。
実際、4年前と比べて生鮮食品は25%値上がりしてましたよね?
それはつまり4年前比で消費税25%アップしたのと同じ状況だということです。
また預貯金の価値も20%落ちたことを意味します。4年前なら8,000円で買えた肉が今は10,000円するということは、貯金の価値が20%落ちたということです。つまり今まで頑張って貯めてきた貯金から20%を税金で没収されたのと同じ状況です。
いやいや、恒久的な税金と一時的な円安を一緒にするな、と言われそうですが、少なくとも7年前から続いている一方的な円安を一時的と片付けて良いのでしょうか?幼稚園児が中学生になる期間のことを一時的とは言い難いですよ。
むしろ、法改正しないかぎり悪化しない税金の方が有情なのでは?
そして、税金と円安を比較した理由も一応あります。
その2つは密接な関係があるように見えるからです。
為替に限らず、全ての物の価値は基本的に需給で決まります。
珍しいものは高値がつき、ありふれたものは安い、ということです。
1つの事実として円はドルより安くなっている=ありふれているということができます。
この原因は、日本国の経常的な赤字運営に由来します。
2024年予算も80兆円の収入に対して115兆円の支出をしています。差額の35兆円は国債という形で円をばらまいています。
しかも積もりに積もった国債発行額は、GDP対比250%(圧倒的世界1位)の1,100兆円です。利払い費だけで年10兆円(消費税5%分)の負担が発生しています。
また身の丈にあった生活をせず、円をばらまき続けた結果、ここ10年のマネタリーベースは4倍に増加しています。(対するアメリカは1.5倍程度。相対的にドル札の方が3倍珍しくなった)
ここ3年ほどで起こった急激な円安の要因には、日米の金利差問題もあるでしょう。しかし、それだけが原因なら日本も金利を5%に上げて対抗すれば良かったはずです。食料品が19%も値上がりする異常事態に静観せざるを得ない理由が他にあったとしか思えません。
やはり、根本には日本円がばら撒かれすぎているという問題があるように見えます。
つまり原理原則に立ち返ると、必要なのは減税ではなく、35兆円分の増税と給付の減少ということになります。
真面目に取り組むなら、高齢者の医療負担増加や、3号被保険者の廃止、女性の年金料率の増加(寿命6年長い分の調整)といった形で、一部の特権階層に対して免除されてきた負担を人並みに是正するところから始まるでしょう。当然、その程度では足りませんので、あらゆる税金が上がります。
いやいや、増税なんてとんでもない!そう思うでしょうか?
大丈夫です。安心して下さい。
我々はこの3年だけで、実質的に20%の資産課税と消費税25%アップを受け入れているのです。
そして、その分だけ日本政府が利益を得ました。
円安の恩恵として、国債発行残高(ドルベース)を25%も減らした上に、毎年給付する年金の価値を25%減らし、物価に連動した消費税を25%増やしているのです。
つまり、1連の円安で国民は大損しましたが、政府は死ぬほど儲かったのです。(増税しなくても景気を良くしなくても、円安にさえすれば日本政府は得をする)
だから、このままばら撒きの方針を続けても、政府は一向に困りません。だから、自民党も国民民主党も手を替え品を替え、ばら撒きを進めます。
だって円安の方が国民負担は大きいけど、政治責任は取らされないですからね。民意に従って減税を進めたけど、円安になっちゃった!大変だけど頑張ってね!てへ、ペロ。ってなもんです。
また為替は為替は相手の意向もあって決まるものだから、自国の努力だけでは決まらない、という反論もあるでしょう。
相手が超大国アメリカですから、その考え方は一面において正しいです。
しかし、だからと言って全ての努力を放棄していいという話じゃないんですよ。
円が安くなっているのはドルに対してだけでなく他の通貨に対しても同様なんですから!
(つまり日本円は全世界的に見てありふれた弱い通貨になってるってこと!)
ちなみに何をどう減税したところで、昔の物価には戻れません。iPhoneは消費税分だけ安くすることはできるでしょうが、8万円を切ることは絶対にありません。食料品を4年前の価格にすることすら出来ないでしょう。今までと同じばら撒き政策を続ける限り、円安が全ての国民を貧しくするのです。(そもそも1,100兆円もばらまいた結果が今の惨状なのです。ここから追加でたかだか7兆円ばらまいた程度で何かが改善するでしょうか?この30年、国民の給料は上がらず企業の貯金だけが積み上がっていったではないですか!日本の企業は、ばら撒き効果でどれだけ利益を得ても、貯め込むだけで社員に全く還元しないので、景気が良くなることなどないのです)
ただし、円安は日本国民全員の受難になっているのは間違いないですが、より深刻なのは下位層です。
日本には所得200万円以下の世帯が20%あります。
一般的には、所得が低ければ低いほど、支出における食費の割合が高まります。
なので、下位層の支出は20%に近い割合で、増加している可能性が高いです。当然、給料や年金が20%も上がっているわけもなく。日本人の5人に1人が食費を賄えず、文字通りの意味で死活問題に陥っている可能性があります。
なので、所得200万円以下の世帯、ここらへんを重点的に減税でケアした方がよいでしょう。国家予算的には大したプレゼンスのない層なので、仮に所得・住民税と社会保険料を半額にしたところで財源的に大した影響は出ないはずです。
つまり、保護すべきは、玉木さんの想定されるような大学に行ける家庭の学生や、会社勤めの旦那がいる主婦のアルバイト収入などではないのです。
彼らは、税的に優遇された特権階層であり、最低でもミドル層にいるからです。
マダオは、食料品の値上がりで暴動が起こっても仕方ない、と言いましたが、これは既に起こっている可能性があります。
そう。闇バイトです。
金のために、金持ち(であろう人)を殺すことを厭わない。
ある意味の無差別連続殺人犯なのですが、このような人達が(しかもバイト感覚で)次々と現れるというのは日本の社会階層の底が抜けたことの証左ではないでしょうか?
なお、マダオさんの場合、所得税の基礎控除額48万円のアップより、国民健康保険の基礎控除額43万円を48万円まで上げてくれた方が嬉しいかも…。
国民健康保険って、消費税のように、逆累進課税的なので、無職でも負担が重くなりがちなんですよね。
全くの無収入でも国民年金と国民健康保険だけで年間22万円近く払ってますし…。
支払い原資を得るためには、保有資産の売却が必要で、売却すると、そこらの税金がドカンと上がりがち…。税金を払うための行動にさらに税金をかかるという理不尽!
現状で医療費と税金だけで年間42万円は絶対いるので、なかなか頭の痛い問題です。
当ブログの代表的な記事はこちら。
HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。
個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。
参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。