可能性のない獣

半寝たきりの2型糖尿病患者が書くあれこれ

【マダオが気になる糖のニュース】アントニオ猪木さんと糖尿病【特別編】

はい。こんにちは。

マダオです。

 

皆さん、既にご存知のことと思いますが、2022年10月1日アントニオ猪木さんが79歳でお亡くなりになりました。

 

氏は超一流のプロレスラーであり、政治家であり、実業家でもありました。

昭和を代表する超人の1人と言って過言ではありません。

身長191cm、体重110kgという日本人離れした体格、その場にいるだけで人の目を引き付ける存在感は他に類を見ないものであったと言えるでしょう。

 

そんな氏が、39歳から糖尿病であった、というニュースを昨日見て驚愕したのは、マダオだけではなかったのではないしょうか。

 

アントニオ猪木、壮絶だった糖尿病との闘い 著書で明かしていた血糖値596からの回復(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース

 

2002年には『もう一つの闘いー血糖値596からの糖尿病克服記』(三笠書房)という本を出されているので、特に隠していたわけではないのでしょうが、超人のイメージにそぐわない病歴ではあるでしょう。

 

血糖値596からの入院

 

我々、糖尿病患者だったら、どれほど恐ろしい数字か、直感で理解できます。

これが2ヶ月の平均血糖値だとしたら、HbA1cは推定22!

糖尿病の診断基準がHbA1c6.5、糖尿病患者の平均HbA1cが約7.1ですから、その3倍超と言えば素人でもその危険性がわかろうというものです。

プロレスをするどころか、日常生活を送ることすら難しいレベルの糖尿病です。

 

Yahoo!ニュースの記事によると、薬の使用を拒否した氏は独自の手法で血糖値を下げることに成功し、たった44日で次の試合を行った、とあります。

 

まさに超人伝説!ではあるのですが、なにせ40年前の話です。

今の医療の常識とは大分ちがいます。

注釈もつけず、氏の独自療法の内容を載せて褒め称えるのはどうかと思います。

 

血糖値は驚異的に下がり続け、3週間で正常値まで下がっていった

アントニオ猪木、壮絶だった糖尿病との闘い 著書で明かしていた血糖値596からの回復(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース

 

この内容を見るだけで体に震えが来ます。

以前の記事で書きましたが、急激な血糖値の是正は失明はおろか突然死の可能性すらある危険な行為です。別ソースで見たところ、3週間で596→180と416も下げたそうです。

 

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

糖尿病対策は血糖値やHbA1cを低下させるのが目的ではなく、合併症を発症・悪化させないのが目的です。

それを合併症のリスクはおろか突然死の可能性すら無視した独自療法を伝えるのは無責任すぎると思うのです。

 

実際、2005年の氏の著書「あなたの体も危ない! 糖尿病1600万人を救う魔法の杖」発行時のインタビューで氏は主治医の指導のもとインスリンを使用していることを明かされています。

 

楽天ブックス|著者インタビュー - アントニオ猪木『あなたの体も危ない!』

 

最期は難病に倒れられた氏ですが、男性糖尿病患者の平均寿命である71歳を大きく超えて活動しておられたのも、ひとえに氏の努力と医療の連携の結果と言えるでしょう。

 

www.youtube.com

 

寝たきりとなった姿を世に出しても、ぼくたちに元気と勇気を与えてくださったアントニオ猪木さん。

そのアントニオ猪木さんの40年にも渡るもう一つの闘い

その闘いの姿が間違えることなく、世に伝われば良い、同じ2型糖尿病患者の一人として、強くそう思うものです

 

マダオが気になる糖のニュース NO.EX01

 

 

当ブログの代表的な記事はこちら

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

 

なお、本記事はマダオ個人の経験に基づく感想です。

個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。

 

参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。