可能性のない獣

半寝たきりの2型糖尿病患者が書くあれこれ

【膵臓の寿命】給料を3日で使い果たす‪【糖尿病寛解】

はい。こんにちは。

マダオです。

 

いきなりですが、毎月の給料を3日で使い果たす人をどう思いますか?

クールと思えますか?

賢いと思えますか?

伴侶に迎えたいと思えますか?

 

この人は次の給料日までどうやって過ごすつもりなのか

と心配する人が多いのではないでしょうか。

 

貯金が無ければ借金するしかないでしょうが、借金は未来の給料を爆速で食い潰す行為でしかないことは、お分かりいだだけると思います。

 

 

さて、翻って糖尿病のお話です。

膵臓は消耗品と言われています。

糖尿病の診断を受けた時点で膵臓の60%は不可逆的に死んでいるというのです。

 

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40%しか機能していない膵臓で、残りの人生を過ごさなければいけないと考えた場合、やるべきことは更なる浪費や借金でしょうか?

それとも節約でしょうか?

 

例えば架空の人物・Mダオさんを例に取りましょう。

Mダオさんは40歳で糖尿病になりました。

本来は80歳になるまでは糖尿病にならないはずでした。

(実際は、糖尿病にならないまま天寿を全うする人の方が遥かに多いのですが、分かりやすく80歳で区切りました)

 

だとするとMダオさんは、80歳までの40年分膵臓の能力を前借りした生活を送ってきたことになります。

Mダオさんは40年の間、膵臓を本来の200%の力で働かせてきたのです。

 

さて、これからMダオさんが高血糖を解消しようとしたら、膵臓の出力を200%から何%に抑える必要があるでしょうか?

健常者並みの食事にして100%に抑制すれば高血糖から離脱できるでしょうか?

残念ながら出力100%では解決になりません。

現在の膵臓の最大出力は40%なので、40%までにしなければ高血糖不可避なのです。

現行の出力200%を40%以下に抑制する必要がある!


これがカロリー制限で糖尿病が良くならない原因です。

今までの食事メニューを変えないままカロリーだけで調整するなら食べる量を80%もカットする必要があるのです。

1日2,000kcl摂っていた人なら400kclに抑制する必要があるということです。

しかしながら。

意志力の問題を抜きにして、1日400kcl生活を徹底できたとしてもHbA1cが下がる前に餓死してしまうでしょう。

 

餓死しないように2,000kcl摂取しつつ、膵臓への負荷だけを今までの20% (5分の1)以下まで落とすというミラクルを狙って実行するというのが、糖尿病寛解のポイントとなります。

 

理論的な要点はここまでの話で伝わりましたでしょうか。

 

そして、安心してください。

現実問題、自分の膵臓の能力と現在の食事内容の負荷を測りたければ、難しい事を考えず血糖測定すればいいだけの話です。

CGMを使えば、1日の血糖値の流れを余さず把握することもできます。

 

また、膵臓への過負荷が顕在化する限界値、ひいては死亡率が上がるデッドラインも実は血糖値的に判明しています。

国内の最新の研究によるとピーク血糖値が170未満であれば、高血糖によるガンや動脈硬化のリスクは顕在化しないようです。

逆に、ピーク血糖値170を超えるとHbA1cなどに関係なく健常者でも死亡率が2倍に上がるとのこと。

 

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あなたが真の意味で糖尿病を寛解したいのであれば、目標はHbA1cの数値などではありません。

見るべきは、毎日のピーク血糖値のみであり、その最大値は170未満に抑制しなければなりません。

日々のピーク血糖値が170を超えないように、食事メニュー等を調整する必要があるのです。

(ちなみに、薬なしでピーク血糖値を170未満に安定させられたら、HbA1c6.5%は余裕で下回るので、現在の診断基準でも寛解達成間違いなしです)

 

なお、調整すべきは、カロリー量や体重などではない、ということはあらためて言うまでもありませんね?それらの指標は血糖値と全く連動していません

ピーク血糖値を170未満にすることが何より重要です。

そして。

血糖値を下げるにあたり、特定の食材が血糖値にどれだけインパクトを与えるかの指標『GL値』が大変参考になります。(実際、マダオは食事のGL値を85%以上カットし、寛解する事に成功しています)

 

mieluka.com

 

ただし、最終的に頼りになるのは自分自身の血糖値データです。

低GL値でも自分にだけ高血糖をもたらす食材もあるからです。

 

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自身の血糖値を見ながら、血糖値的に安全な食材を厳選していく地道な作業こそが、寛解へ至る数少ない道であるということは、ここであらためて強調しておきたいと思います。

 

まずはお金を燃やすような『前借り生活』を見直す必要がある。

 

オマケ。

 

Mダオさんの例題を、みんな大好きなYouTuber『とうにょうちゃん』に変えると以下のようになります。

 

とうにょうちゃんは29歳で糖尿病になりました。

本来は87歳になるまでは糖尿病にならないはずでした。

つまり、87歳までの58年分膵臓の能力を前借りして生活してきた事になります。

とうにょうちゃんは29年の間、膵臓を本来の300%の力で働かせていたという事です。

 

さて、これからのとうにょうちゃんが高血糖を解消しようとしたら、膵臓の出力を300%から何%に抑える必要があるでしょうか?

健常者並みの食事にして100%に抑制すれば高血糖から離脱できるでしょうか?

残念ながら出力100%では解決になりません。

現在の膵臓の最大出力は40%なので、40%までにしなければ高血糖不可避なのです。

現行の出力300%を40%以下に抑制する必要がある!

 

これをカロリーのみで調整するなら、現在の食事量を87%カットしなければなりません。つまり1日4,000kclを520kclにする必要があるという事になりますが、現実的には不可能です。

 

以上のように、カロリーからの寛解アプローチはほぼ間違いなく失敗しますしかし、GL値を参考にして、実測した血糖値からのアプローチをするならばまだ可能性はあります今までの食事内容次第ですが、GL値なら80%以上のカットも可能です

 

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実際のところ。

血糖値を見ることなく、HbA1cやカロリー、体重しか見ない現状の標準治療では99%の患者を寛解させる事などできません

 

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我々は、可及的速やかに膵臓への負荷を軽減する必要があります。診断時点で40%しか残っていない出力を、今まで通りのやり方で浪費しまくれば、膵臓が完全に機能停止するのは時間の問題です。その先は高いインスリン抵抗性と高容量のインスリン注射がコラボする最悪の糖尿病生活が数十年待ち受けています。

 

毎日のピーク血糖値を見ることなく今まで通りの生活を続けるというのは、毎月の給料を3日で使い果たすような生活と同レベルなのだ、という危機感を我々糖尿病患者は持たなければならないのではないでしょうか

 

 

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当ブログの代表的な記事はこちら。

HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。

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CGMマダオがイチオシする商品の一覧はこちら。

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なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。

個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。

 

参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。