はい。こんにちは。
マダオです。
皆さんは糖尿病の寛解についてご存知でしょうか?
糖尿病治療の最終目標とされている重要指標ですが、その基準まではあまり知られていません。
現在のアメリカ糖尿病学会の基準では、
①投薬無しで、
②3ヶ月以上、
③HbA1c6.5%未満に維持している。
が基準となっています。
この3条件達成をもって『糖尿病が治った』などと評する人が巷にはいます。YouTubeなどでも投薬無しでHbA1c6.5%未満になったという人が糖質たっぷりの食事をして、安定した血糖測定結果を見せ付けたりしています。
いかにも健常者に戻れるようなイメージを与えるワケですが、事実誤認もいいところです。
実はアメリカ糖尿病学会の寛解の基準は、以前はもう少し厳しく細かく分類されていました。
具体的には下記の通りです。
1年間HbA1c5.7~6.4%に維持(部分寛解)
1年間 HbA1c5.7%未満に維持(完全寛解)
5年以上HbA1c5.7%未満に維持(長期寛解)
5.7%で区切りがあるのは、糖尿病予備軍のラインです。5.7%あたりから全因死亡率が急上昇するので、糖尿病予備軍をしっかり分類しています。
またガンなどと同じように5年維持できるかで寛解を考えるのも全くおかしな話ではありません。
極めて真っ当な基準ですね。
しかし、なぜこの真っ当な基準が変更になったのでしょうか。
それは以下のリンクをご覧頂ければ分かります。
米・英・日と続々発表される「糖尿病は治る」論文|日刊ゲンダイDIGITAL 様
2014年には、糖尿病の寛解に関する大規模調査の結果が米国糖尿病学会誌で報告され、肥満の手術を行わなくても、糖尿病の寛解を期待できる可能性が示された。米国で行われたこの研究では、肥満を有する2型糖尿病患者12万2781人が対象となった。対象者の平均年齢は62歳、47.1%が女性、体格指数(BMI値)は平均で31であった。
糖尿病の寛解は、09年に公開された米国糖尿病学会の基準に基づき、HbA1c値が5.7~6.4%の状態が1年にわたり持続する部分寛解、HbA1c値が5.7%未満の状態が1年にわたり持続する完全寛解、完全寛解が5年以上にわたり持続する長期寛解に分類され、それぞれの寛解率が追跡調査された。
その結果、1000人当たりの糖尿病寛解率は、部分寛解で年間2.8件、完全寛解で年間0.24件、長期寛解で年間0.04件であった。
2021年に寛解の基準が変わり、全般的に緩くなったのは、この悲惨な統計データのせいでしょう。
パーセンテージで言うと、
1年間HbA1c5.7~6.4%に維持 0.28%
1年間 HbA1c5.7%未満に維持 0.024%
5年以上HbA1c5.7%未満に維持 0.004%
となります。
0.004%を目指して頑張りましょう!なんて言われても正直困りますし、基準の見直しは妥当と言えるでしょう。
この統計データから言えるのは、糖尿病診断後、HbA1c5.7%未満にまで落とし1年維持できた上位0.024%の人でも、8割強はその後4年以内に悪化するということです。
一度糖尿病を寛解させたところで、5年維持できる人はほとんどいないというのが現実です。
マダオ自身も含めて『寛解している』とか『治ってる』とか言う人は5年もしない内に脱落すると思ってよいということです。
(ただマダオの場合は40代での発症なので、20年寛解を維持してやっと並の糖尿病患者と言えなくもないですけどね…。なにせ糖尿病患者の平均年齢は65歳前後ですから!)
多少、数字が良くなったとしても絶対に油断してはならないのが糖尿病です。
確かにHbA1c5.7%未満を1年維持した『完全寛解』まで行く人は珍しいですが、統計データすらないほど珍しいわけではなく、その『末路』も大部分が明らかなのですから。
そうは言いつつも、実はマダオは糖尿病の本質を老化だと思っています。
死と同じく避けようのない運命です。
なので、糖尿病の悪化というのも避けようがないという認識です。
そういう理由で若者や健常者と同じような食生活は二度と取り戻せないと思っていいでしょう。
杖をついて歩くように、老眼鏡をかけるように、現在の自分に合わせた食事、運動に調整し続けなければなりません。
しかしながら、一点。誤解なきように申し上げます。
マダオは現在の寛解率やその維持率はあまりに低すぎると思っています。
たとえば、介入群の46%が寛解したというDiRECT研究はあまりに有名です。(1日800kcl強という過激なカロリー制限を実施したため、マダオは非推奨のやり方ですが…)
それでも現在の日本の寛解率1%と比較して、その差は歴然です。
つまり、現在の糖尿病標準治療はアプローチを根本的に間違えていると思っています。
HbA1cを落とせ、カロリーを減らせ、とにかく運動しろ…。
健常者を見習った規則正しい生活をすれば良くなる的な指導は、ほとんど無意味だと結果が示しています。
実のところ糖尿病患者が見るべき数字は常に自分の血糖値だけで良いと思っています。
マダオは糖尿病治療開始から半年は、CGMを使用して1日平均20回血糖測定しました。
半年間で3,000回超の血糖測定。
これくらいやってやっと、他人の言うことは全く当てにならないと気付いたのです。
世の中にあふれる糖尿病を良くする情報は99.996%無意味です。むしろ糖尿病を悪化させます。
人の体質は千差万別であり、誰にでも一律に有効な治療法は存在しません。もっと言えば、1年前の自分と今の自分でも最適解はかなり異なります。
マダオは糖尿病を寛解させHbA1c5.7%未満になってから3年超経過しています。これから2年で脱落するのか否かは誰にも分かりませんが、とりあえず上位0.024%に入りたければ、血糖測定による日常生活の検証をオススメいたします。
現状の把握なくして改善は有りえないのです。

日刊ゲンダイ様 ありがとうございました。
当ブログの代表的な記事はこちら。
HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。
個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。
参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。