可能性のない獣

半寝たきりの2型糖尿病患者が書くあれこれ

糖尿病の寛解を目指す際の目標HbA1cは『具体的に』どれ程か

はい。こんにちは。

マダオです。

 

皆さん、糖尿病の寛解に興味はありますでしょうか。

アメリカ糖尿病学会の基準によると

⓵投薬なしで

②3ヶ月以上、

③HbA1c6.5%未満を維持する

寛解達成とみなされます。

 

であれば、寛解したければ取りあえずHbA1c6.5%未満を目指せばいいよね?と皆さんは素直に考えるわけです。

しかし、実際にHbA1c6.5%を少し切るくらいの目標で3ヶ月間6.5%未満を維持できるでしょうか。

マダオはここに糖尿病寛解に関する罠があると思います。

 

まず。

HbA1c6.5%未満が寛解の基準であることは事実です。

しかし、それは糖尿病の診断基準よりHbA1cが低いことを基準にしただけであり、実際に寛解状態を『維持』できる水準ではないとマダオは考えます。

なぜか?

考えてみてください。

皆さん、HbA1c7.0%未満を目標にされていると思いますが、必ず毎回6.9%以下になっていますか?

薬を使っていてさえ、7.0%を超える月が少なくないのではないでしょうか?

つまりギリギリの6.4%を目標にしていた場合、一瞬到達できても3ヶ月維持できず寛解の条件に到達しない可能性が極めて高い、ということです。

 

そして、糖尿病は進行性の病気だ、という事実もギリギリの目標を許容しない可能性を高めます。

HbA1c5.7%以上の境界型の人が、6.5%以上の糖尿病に進行しやすいのは皆様ご存知の通り。なんなら健常者が普通に加齢するだけでもHbA1cは悪化していくのです。

一度、糖尿病の診断をもらった我々が、HbA1c5.7%以上の境界型糖尿病の領域にいた場合、健常者より遥かにHbA1cは悪化しやすいと思った方が良いでしょう。

 

何より。

寛解の成功率は1%である点に着目したいと思います。

つまり、血糖管理の上位1%のみが寛解できる、と考えた方が自然なのです。

 

HbA1c順位表、再び登場!

上記のグラフは日本国内の糖尿病患者数万人の統計結果です。

それによると糖尿病患者の上位1%はHbA1c5.5%未満ということになります。

つまり、投薬なしのHbA1c5.5%未満が寛解の実質的な条件だ、と考えた方が自然でしょう。

そして、3ヶ月ではなく1年以上寛解を維持できるのは、上位1%の中でも更に上澄みである最上位0.3%です。

それは即ち、投薬なしのHbA1c5.0%未満こそが年単位で寛解を維持するための条件である可能性が高いことを示します。

 

現に糖尿病を4年弱寛解させているマダオHbA1cは、ほとんど4%台後半で推移しています。そして安定後は最高値でもHbA1cは5.2%までしか上がっていないのです。

 

糖尿病寛解者のデータは少なく、実態を把握するのは難しいです。しかし、自分という実例と、糖尿病患者全体の統計データを勘案するに本予想が大きく外れることは無いと思います。

 

あなたが、もし寛解を本気で目指すなら、最低でもHbA1c5.5%未満を目指した方が良いでしょう。そして1年以上寛解を維持したいなら5.0%未満を目指すべきです。

とんでもなく厳しい条件を提示しているのは分かっていますが、目標達成のためには、ゴールの正しい位置を知っておくべきです。

 

世の医師も糖尿病患者も、HbA1c7.0%を少し切ったくらいで手綱を弛めてしまう人がとても多いです。

しかし、HbA1c7.0%前後の平均的な糖尿病患者の寿命は、健常者より9年も短いという事実を忘れてはいけません。

いくつかの研究によれば、糖尿病の寛解者は、死亡率30%減、心疾患40%減、腎疾患30%減になる、という報告があります。

糖尿病は、高血糖状態が長く続くことにより、様々な合併症・併発症になって亡くなるわけですから、できるだけ早い段階で、健常者並みのHbA1cにしてしまえば、寿命も健常者の基準にかなり近づくことができるでしょう。

 

今日がこれからの人生で一番若い日です。

寛解を目指すなら今日こそが大安吉日、ラッキーデイです。

正しい目標が認識できたなら、後は行動あるのみではないでしょうか。

 

目標の位置を見誤れば、永久に到達できないこともある

 

当ブログの代表的な記事はこちら。

HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

 

CGMマダオがイチオシする商品の一覧はこちら。

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

 

なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。

個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。

 

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