はい。こんにちは。
マダオです。
本日は、YouTuberとうにょうちゃんの動画を取り扱おうと思います。
最近、とうにょうちゃんは一週間の食事記録動画を公開しました。
マダオも視聴したわけですが…。
何と言うか…。
思っていたより意外性がないというか案外マトモだなあ、という印象です。
(実は、1日5食で全部お菓子と菓子パン!とか水分補給はジュースと酒のみ!みたいな破滅的な食生活を想像してました)
とはいえ、この食事内容が糖尿病的にどれほど良いか悪いかは、神様以外には判断がつきません。当然、マダオには分かりませんし、医師や栄養士だって絶対に判断できません。
なぜなら血糖値が測定されていないからです。
何の食材が高血糖をもたらすかは人によって全く異なるため、食事内容を動画で見ただけで具体的なアドバイスができる人類などいるはずがありません。
ただ、本動画内容から、少しばかり分かったこともあります。
メニューに一貫したコンセプトがなく、食べる量もとても多い、ということです。
例えば、マダオの場合、食事量は制限していませんが、自分の血糖値を爆上げする米、小麦、砂糖類は一切食べません。調味料1滴に至るまで、その要素は排除しています。量を食べたいなら、そういったメニューの厳選(偏り)はあって然るべきですが、その気配をほとんど感じませんでした。
とは言え、普通の人の2倍量食べて2倍の体重、2倍の血糖値になっている現状は、まだ救いがあると言えます。
インスリン分泌能力がかなり高いレベルで残存している可能性が高いからです。
現状でも素のHbA1c8.5%(直近検査値から薬の影響を除いた推定)なので、難しいことを考えなくとも、今の食事量を半分にするだけで寛解できそうな見込みがあります。
(HbA1c8.5%は平均血糖値197くらいなので、丁度半分の平均血糖値でHbA1c5.0%になります)
医療従事者の輝かしい指導と、とうにょうちゃんのたゆまぬ忍耐力で、これからずっと食事量を半分に我慢できれば問題解決☆が有り得るわけですね。
しかし。
現実的な問題として、そんなフワッとしたやり方で、これから食べる量を確実に半分にすることは出来るでしょうか?
いわゆる糖尿病患者の無限食欲問題です。
不勉強な医療従事者などは、糖尿病患者の卑しい精神性に問題がある!などと言いますが、実のところ殆どの原因は不安定な血糖変動にあります。
糖尿病患者の飢餓感というのは、血糖値の急上昇に続く急降下が原因で起こるのです。
つまり、無限食欲問題は血糖値を上げすぎなければ、ほぼ解決できるということです。
関連記事:
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マダオ自身、闘病開始時は今の1.5倍は食べてましたし、山のように間食もしてました。実際、体重90kg級を維持したければ、それくらいの食事量は必要なんですよね。
なので、当時は間食費用だけで月1.5万円超えたりしていました。
最初は1日における最大血糖値を200以内にすることを目標として食材を調整しました。それができたら180、160、140と少しずつ下げていき、その目標が達成できる食材のみを選んで口にするようにしました。
ここで大事なのはカロリー量でもPFCバランスでも体重でもありません。あくまで血糖値を上げすぎないことと、食欲を我慢しないことが目標です。
お腹いっぱい食べるために、血糖値を上げやすい食材を排除して上げづらい食材に置き換える作業を行うイメージでしょうか。(血糖値を上げやすい・上げづらい食材というのは人により全く違うので、各個人で検証する必要があります。マダオはGL値を参考にしながら、自分の血糖値を実測して確かめました)
個人的な経験ですが、最大血糖値160を切ったあたりから、少しずつ異常な食欲は収まり始め、食事量も間食量も減っていきました。当然、それに伴って体重も少しずつ減りました。
特別な我慢、特別な努力というものは、8割がたの人は継続できません。特に食欲は3大欲求ともいわれており、これを長期間我慢することは不可能に近いです。
であれば、食欲を満たすために血糖値を上げづらい食材に置き換える努力をする、最大血糖値のハードルは簡単なところから設置する、と言うのが現実的なアプローチとなるでしょう。
なお。
今回のとうにょうちゃんの食事内容は、おそらく100点満点ではありません。しかし、カロリーが~!とか脂質が~!とか塩分が~!とか超加工食品が~!とか言うのは血糖値をやっつけた後でも十分修正できる内容です。むしろ先に血糖値をやっつけないと無限の食欲に振り回されてしまうので、他の課題まで手が回りません。
何事も優先順位を見極めることが重要だとマダオは考えます。
ですので、今の最優先は、
(できればCGMで)血糖測定して最大血糖値の目標設定をすること、
食欲を満たすため、血糖値を上げやすい食材を、上げづらい食材に置き換えること、
となるのではないでしょうか。

空を飛べない以上、階段は自力で一段一段上るしかないのだ。
ちなみに。
糖尿病の真の恐ろしさは、健常者と同じメニュー・同じ量を食べても、血糖値が何倍にも上がってしまうところにあると思います。
一定以上悪化した糖尿病患者は大体この状態になりますし、マダオもそうです。
一般的には、量を絞れば、メニューを変えなくても血糖値を下げられると信じている人が多いようです。(『糖尿病患者に食べてはいけないものはない』という無責任な言説が日本では幅を利かせていますね)
しかし、それは超軽症者だけに限った話であり、マダオから言わせれば全くの嘘っぱちです。
マダオの場合、砂糖1グラムで血糖値が10上がるので、小数点以下の分量にしないと砂糖の影響からは逃れられません。これは『砂糖を食べられる。食べてよい』状態と言えるでしょうか?
このように糖尿病患者には、それぞれに絶対に食べてはいけないものが存在します。そして、それは今までの食生活で1番多く口にしてきたもののどれかである可能性が高いのです。
マダオはそれを『弱点』とか『原因物質』などと呼称していますが、とうにょうちゃんは自分の『弱点』を認識していないか、認識していても厳密には排除していない印象を受けます。
血糖コントロールは、一般的に病歴が長くなればなるほど難しくなるものです。
薬も次第に効果が薄れて増薬せざるを得なくなります。
そして『弱点』は自分が血糖測定しない限り誰にも分かりません。
薬で『弱点』を誤魔化し続けるのは、30歳のとうにょうちゃんにとって現実的な目論見ではありません。
糖尿病を罹患した年齢が10年早まるごとに、寿命は4歳ずつ縮むというケンブリッジ大学の研究もあります。これはつまり普通の糖尿病患者として10年過ごせば寿命は4年縮む(普通の糖尿病患者は1.4倍速で老化する)ということです。糖尿病は老化で進行するのに、糖尿病患者は健常者の1.4倍速で老化するという鬼畜仕様!地獄かな?
という事で。
薬を使ったHbA1c7.0%前後というのは『糖尿病患者の普通』ではありますが、全く安心できるような領域じゃないので、とうにょうちゃんを見ているとハラハラしてしまいます。
最後に…。
頑張れ、とうにょうちゃん!
ホント、わりとマジでお願いします。
その他とうにょうちゃん関連記事まとめ:
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当ブログの代表的な記事はこちら。
HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
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なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。
個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。
参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。