可能性のない獣

半寝たきりの2型糖尿病患者が書くあれこれ

【マダオが気になる糖のニュース】DPP-4阻害薬の有効性に疑問符

はい。こんにちは。

マダオです。

 

今日は、さっくり行きます。

というのも薬の評価に関するニュースを扱うからです。

何を言っても素人の感想にしか過ぎないので避けてきた話題です。

しかし、前からずっと気になっていたので、とりあえず書きます。

 

先日、以下のニュース記事を読みました。

 

新規糖尿病治療薬、血管リスク低減効果は|最新医療ニュース|時事メディカル|時事通信の医療ニュースサイト

 

複合心血管(CV)イベント(3ポイントMACE:CV死、非致死的脳卒中、非致死的心筋梗塞)のプラセボに対するHRは、SGLT2阻害薬が0.88(95%CI 0.82~0.94)、GLP-1受容体作動薬が0.85(同0.79~0.92)で有意なリスク低下が認められた。一方、DPP-4阻害薬では便益は見られなかった(HR 1.00、95%CI 0.94~1.06)

 

新規糖尿病治療薬、血管リスク低減効果は|最新医療ニュース|時事メディカル|時事通信の医療ニュースサイト より引用

 

2型糖尿病患者約17万人を比較した上記研究において、心血管イベントの減少率を比較したところ、SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬のみに10%強の有効性が認められ、DPP-4阻害薬には認められなかったとのこと。

 

我が国の医師にはとても人気のあるDPP-4阻害薬ですが、こういった研究報告を見る限り、死亡率そのものを下げる効果に疑問符が付きます。

 

そして、ある重要な側面からも、DPP-4阻害薬の効果への疑問に拍車がかかります。

DPP-4阻害薬には体重減少効果がないのです。

 

本ブログでは何度か申し上げていますが、血糖値が正しく下げられているのであれば、その内痩せてきます。

また因果関係はさておき、糖尿病の寛解を研究した各種報告においても、最大のカギとして体重減少が挙げられます。

 

正しい血糖管理は体重減少に繋がる。

しかし、DPP-4阻害薬には、体重減少効果がない。

 

これは一体何を意味しているのでしょうか。

 

マダオの知る限り、体重の減少作用のある薬は3種類。

ビグアナイド薬(メトホルミン)、SGLT-2阻害薬、GLP-1受容体作動薬です。

今後、糖尿病が悪化して、服薬することになったら、上記3つのうちからどれかを選ぶつもりではあります。

しかし今回、DPP-4阻害薬をやり玉に挙げたものの、マダオの基本スタンスは、『糖尿病薬は患者の死亡率を下げているか極めて疑わしい』というものです。

 

現在、糖尿病薬の新規承認はHbA1c低下作用を基準にしています。

しかし実際、日本の糖尿病患者は高血糖低血糖の直接的な作用により死ぬ人はほとんどいません。

死因の1位はガンで2位は感染症です。(3位にやっと今回のニュースで問題になった血管障害が出てきます。)それらの病気により糖尿病患者の寿命は健常者より10年近く短くなっています。

つまり、糖尿病薬はガンや感染症、血管障害での死亡率を健常者に近づけなければならないのですが、その効果は事前に検証されておらず、何の保証もない状態です

薬でHbA1cをどれだけ下げようが、死亡率の低下が伴わなければ意味はありません。

もしHbA1cを下げるだけで、寿命の延伸効果がない薬が存在するとしたら、とても恐ろしいことです。

DPP-4阻害薬が効果がないのは果たして心血管イベントだけなのでしょうか。

 

 

関連記事:

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マダオが気になる糖のニュース NO.12 
時事メディカル様 ありがとうございました。

 

 

いっそ、豚臓器移植技術の進歩の方に期待したくなりますね。

 

ブタ腎臓、生存患者に初移植 執刀医「将来は透析なくなる」―米:時事ドットコム 様

 

2型糖尿病は、遺伝と加齢による衰えに起因する部分が大きいので、膵臓を新しくした場合、症状が劇的に改善するのではないかと密かに期待しています。

 

 

 

当ブログの代表的な記事はこちら。

HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。

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CGMマダオがイチオシする商品の一覧はこちら。

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なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。

個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。

 

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