可能性のない獣

半寝たきりの2型糖尿病患者が書くあれこれ

通院の意味を糖尿病患者目線で考える

はい。こんにちは。

マダオです。

 

糖尿病を寛解しているマダオさんですが、2か月~3か月に1回はHbA1c等の検査をしています。

HbA1c4.8で糖尿病薬をもらっていないなら、通院の必要ないのでは?という疑問を持つ方もいるかもしれません。

CGM(フリースタイルリブレ)で、推定HbA1cはおろか24時間リアルタイムの血糖値まで把握しているなら、ますます通院はいらなそうです。

 

実際のところ、コレステロール値が高くてスタチン系の薬が手放せないので、通院が欠かせない、という事情はあります。

(糖尿病患者のLDLコレステロールの目標値は120なんですけど、服薬しているにも関わらず一度も達成したことありません。LDLはかなり手ごわい…)

 

しかし、そういう事情がなかったとしても通院が不要かというと否、なんですよね。

検査結果を見ながら、食事内容等を調整する作業が非常に有益だからです。

血液や微量アルブミン、網膜症等の検査は、自分で行えませんから、通院する価値が十分にあります

 

そもそもですが、糖尿病が発覚した時のことを思い出してください

HbA1cだけではなく、血圧、AST、ALT、尿蛋白やLDLコレステロール値などなど色々おかしな数値になってませんでしたか?

でも狙って体を悪くしたわけじゃないですよね?

少なくとも主観的には変わったことはしてないつもりだし、体を悪くする意図など無かったはずです。

しかし、異常が出た結果、今があります。

客観的に見て、我々は無意識に体を痛めてしまう傾向がある、ということになるのでしょう。

もちろん糖尿病と診断された今は、色々気をつけてはいるでしょう。

でも、やはり無意識に体を痛めやすいという傾向は変わっていないのです。

定期的に通院し、検査結果を確認し、食事内容等を調整しないと危ないのです。

 

逆に言えば、検査結果を自分で吟味せず、糖尿病薬をもらいに行っているだけであれば、通院の価値は激減すると思っています。

糖尿病を根治できる薬が存在しないからです。

虫歯による痛みを鎮痛薬で誤魔化しているようなイメージでしょうか。

原因にアプローチせずに、病気によって起こされる不具合のみ誤魔化していると言っても良いでしょう。

鎮痛薬を大量に服薬しても虫歯が治ることはありませんよね。

放置すれば症状は悪化し、耐性により鎮痛効果は薄くなり、有害な副作用ばかりが目立つようになります。

 

そもそも薬というものは、強い効果が期待できる反面、副作用も強力なのです。

糖尿病薬の効果はHbA1cを下げる、という部分にフォーカスしまくっているわけですが、それは不自然の極みと考えられないでしょうか。

食事内容を変えていない患者でも、HbA1cだけを下げる薬の数々。

膵臓が新品になったわけでも、脂肪肝が治ったわけでもないのに、そんな都合の良い現象だけが何の代償もなく得られるものでしょうか?

実際、薬物による強化療法を施し、平均HbA1cを6.4%にした糖尿病患者の死亡率が激増したというACCORD試験等の結果もあり、糖尿病の治療目標はHbA1c7.0%未満という半端な数字となっています。(糖尿病の診断基準は6.5%以上なんだから、治療というなら6.5%未満を目標にしていないのは不自然ですよね?ましてや糖尿病予備軍の段階からガン等の併発症のリスク増加が指摘されているのですから)

 

マダオが参考にしたHP:ACCORD | 糖尿病トライアルデータベース 様

 

もちろんHbA1c7.0%以上だと3大合併症のリスクが上がりますので、薬物療法全般NGと言いたいわけではありません。

薬を服用せずにHbA1c7.0%以上を放置するくらいなら、多少のリスクは覚悟で服用した方が良いでしょう。

 

要は薬物療法のリスクとベネフィットが本当に釣り合っているのか、という部分について我々患者側ももう少し考える必要があると言いたいのです。

確かに、薬を飲むと取り合えずHbA1cは下がります。

しかし、色々な理由で弱ってしまった膵臓等でも処理できる程度の糖質を摂取する、という方針にした方が素直な対応ではないでしょうか。

 

現状、間違いなく言えることは、

糖尿病を根治させる薬は本記事執筆時点で存在していないこと。

副作用がない薬はありえないこと。

そして、医師が口を揃えて言う糖尿病治療の基本は食事療法であること。

だということです。

 

食事療法は通院しなくても実行可能ですし、薬は糖尿病の改善に必須ではなく、むしろ死亡率を増やしたという論文まで存在しています

またHbA1cは過去数ヶ月の血糖値の平均値にすぎず、CGMでリアルタイムに把握できる血糖値データの下位互換であることは言うに及びません。

ですので、通院の意味は、検査データを取得・活用するためであると言っていいと思います。

 

HbA1cの数値のみを見て、前回と同じ処方箋を出して終わり、という5分診療が当たり前の医療側についてもどうかとは思いますが、それ以上に我々患者側が薬をもらえば万事解決!と思っている人が多い気がしたので、本記事を書きました。

 

繰り返しになりますが、通院は、時代遅れなHbA1cで一喜一憂するためでも、糖尿病を根治できない薬をもらうためでもなく、検査データを活用し、自身の食事内容見直し等の一助にするためである、と強調させていただきたいと思います。

 

ゴールを間違えた状態で得点はできない

 

 

当ブログの代表的な記事はこちら。

HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

 

CGMマダオがイチオシする商品の一覧はこちら。

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

 

なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。

個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。

 

参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。