はい。こんにちは。
マダオです。
本日は標題の件について語りたいと思います。
キッカケはYouTubeで見かけた堀江貴文さんの以下動画です。
以上の動画において堀江さんは、健常者であるご自身が複数の糖尿病薬(製造が限られており入手が困難な新薬を含む)を使用していることを明かしており、糖尿病の予防となると主張されています。
未病の段階で薬を使うことを認めないのは医師の怠慢だと仰っているわけですね。
これに対する個人的な意見ですが、糖尿病薬は健常者に使っても良い、と思います。
糖尿病の予防になる可能性が僅かにでもあるなら、試験として健常者が薬を使う意味はありますし、自ら被検体をやってくれるなら願ってもない事だからです。
ただし、5つ条件があります。
①堀江さんのように国の保険に頼らず自費で使用すること
②副作用が出た場合、その治療も自費で行うこと
③副作用や薬効データは、キチンと国とメーカーにフィードバックすること
④薬の供給が安定するまでは使用を待つこと
⑤自身が特定の薬を使用していると公言しないこと
です。
堀江さんの場合、多分①以外は条件を満たしてないので、あまり好意的には扱えません。
①堀江さんのように国の保険に頼らず自費で使用すること
まず条件①は当然ですね。
少なくとも日本は国民皆保険の国で、何を適用にし、適用外にするかは厳格に管理されています。また、その管理には費用対効果の概念も入ってきますので、希少な薬を安く簡単に使用できて当然!という話にはなりません。
まあ、我が国の制度で自由診療が認められている以上、何の薬であれ堀江さんが自費で使用するのは自由だという事実は動かしようがありませんけども。
②副作用が出た場合、その治療も自費ですること
条件②も因果関係から当然です。
健常者への薬効が明らかでは無い劇物を、自由意志で服用するのですから、少なくとも副作用が疑われる場合は自由診療で対応するのが筋というものです。
始皇帝のように不老不死を求めて水銀を飲むのも個人の自由ではありますが、そういう冒険家には今後一切の保険を適用すべきではありません。
③副作用や薬効データは、キチンと国とメーカーにフィードバックすること
条件③はノブレス・オブリージュに近いです。
しかし、本当に健常者への薬効があると主張するならば、セットで行うべきことです。
何せ本当に薬効があった場合、そのデータを蓄積すれば、将来健常者への保険適用ができる可能性が出てきます。自分も周囲も得をする可能性があります。
しかし、自由診療を行う医療機関は質の悪いところが多く、患者の副作用対応はおろか、国への報告も十分に行われていない現状があります。(患者が消費生活センターに駆け込み、深刻な事態が明らかになっています)
④薬の供給が安定するまでは使用を待つこと
条件④もノブレス・オブリージュと言って良いでしょう。
病気の患者のために用意された僅かな薬を、堀江さんのような健康な金持ちが横から金で買い叩く。
現実的にコレはできる事だし、現状がまさにそうです。
オレの命の価値は他の誰より高い!金なら出す!と公言しているわけです。
資本主義社会においては、普通にあることですが、あまり大っぴらにやらない方がイメージは良いでしょう。
⑤自身が特定の薬を使用していると公言しないこと
条件⑤は社会的影響を考えての配慮ですね。
堀江さんに限らず、有名人には熱心な信者がいます。
堀江さんの言うことを信じて、盲目的に従う人達が薬の服用まで真似をしたらどうなるでしょうか。
堀江さんほどお金もなく、覚悟もなく、ノブレス・オブリージュなどやりようもない大半の信者は大変困ったことになるでしょう。
そもそも論として糖尿病薬は効果が疑わしい
そもそも論として、糖尿病薬に糖尿病を改善する効果がほとんどない、というのがマダオの持論です。
関連記事:糖尿病薬は糖尿病患者の死亡率を下げない
しかも、薬による糖尿病予防の分野においては、しっかりした論文を見たことがありません。(確かαグルゴシダーゼ阻害薬は予備軍には適用されているはずですが…)
なので、自費で健常者への有効性を検証して下さるなら、とてもありがたくはあるのですが、メーカーおよび当局へのデータのフィードバックをしていないなら、なんの意味もありません。
堀江さんほど影響力・資金力のある方なら、素人へ自分の正しさを主張するのではなく、国や医師に対する働きかけ(薬の増産に向けた投資や、健常者への有効性を認めた論文の執筆を支援するなど)をしてもいいのでは?と思います。
マダオは堀江さんに期待し過ぎなのでしょうか。
なお、未承認の薬を患者に処方するような医師は、少なくない割合で金に困った食いつめ者であり、糖尿病薬について素人同然なため、多くの社会的な問題を引き起こしています。
国民生活センターによる注意喚起:
自宅で完結?手軽に痩せられる?痩身をうたうオンライン美容医療にご注意!−糖尿病治療薬を痩身目的で消費者に自己注射させるケースがみられます−(発表情報)_国民生活センター
また繰り返しますが、糖尿病薬は糖尿病患者にすら効果を発揮しているか疑わしいものが大半で、痩せる新薬(GLP1受容体作動薬系)に至っては、長期の安全性の検証も十分とは言い難いです。痩せるだけならヒ素や水銀を飲めばいいわけで、痩せるという効果は毒物に共通する特徴です。
難しい話は置いといて健康な方が進んで飲むようなもんじゃないよ・・・というのがマダオの本音です。
当ブログの代表的な記事はこちら。
HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。
個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。
参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。