可能性のない獣

半寝たきりの2型糖尿病患者が書くあれこれ

【糖尿病】にならないための10の習慣 を糖尿病患者目線で考える

はい。こんにちは。

マダオです。

 

糖尿病内科医が監修した【糖尿病】にならないための10の習慣という記事を見つけたので、既に糖尿病になってるマダオの目線から見てみたいと思います。

 

16時間断食は本当に効果ある?【糖尿病】にならないための10の習慣 – magacol 様

 

 

『習慣1:食後はごろごろせず、さっさと皿洗い!』

賛成!

皿洗いの運動強度は1.8METs。

推奨される3.5METsより負荷は緩いものの30分もやれば十分な負荷だし、たとえ1分でも食直後の運動はやった方が良いです。

 

関連記事:気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生①最適な運動療法) - 可能性のない獣

 

『習慣2:良質な油でベジファースト』

中立!

食事の最初に野菜を食べることをベジファーストと言います。

その野菜に油をかけると尚良い、というお話のようです。

推奨されているエゴマ油、アマニ油はオメガ3。

どうしても油分が欲しいなら純粋なオリーブオイル(オメガ9)が良いとは思うけど、所詮は油。

太りますので、糖尿病対策には不向き。

砂糖の入っているドレッシングをかけずに代わりに純粋なオイルと塩をかけるなら、まぁ、アリだと思います。

 

『習慣3:砂糖の代わりにステビアorラカント』

反対!

たしかにステビアラカントも天然甘味料ではあるものの砂糖の数百倍の甘さを持つという点では糖尿病の原因と疑われている人工甘味料と同じ。

(過剰な甘さを持つ物質が脳をバグらせて人を糖尿病にするのではないかという学説があります)

長期的な安全性が確かめられたと言い難い甘味料です。

マダオ調べでは、キシリトールが一番安全性が高いです。(砂糖と同等の甘さ、約70%のカロリー、天然甘味料。ただし、血糖値の上がり方は個人差有り)

 

関連記事:【血糖値対策】砂糖の摂取量を10kg減らしたい【通販】 - 可能性のない獣

 

『習慣4:16時間断食より軽いカロリー制限を習慣に』

色々反対!

16時間断食自体にはマダオも反対ですが、それはダイエットとして無意味だから。

食事内容が同じなら断食という行為を間に挟んでも痩せる効果はないのは自明ですし、世界5大医学雑誌の一角であるNEJM誌に効果を否定する論文まで出てるのであれば疑問を挟む余地はないでしょう。

 

16時間ダイエットをしても、減量の上乗せ効果はない(NEJM誌より中国の臨床試験結果報告) | おきのメディカルクリニック 様

 

しかし、ダイエット目的ではなく、膵臓を休ませる目的で半日程度断食するなら、ありだと思います。

痩せる効果はないでしょうが、インスリン抵抗性の改善が見込める可能性があります。

 

関連記事:気になる先生を追え!(Dr.ゆきなり先生③インスリン抵抗性の真因) - 可能性のない獣

 

カロリー制限については、長期的に体重を減らしたいのであれば有効だとは思うものの、血糖コントロールという意味では最重要項目ではありません。糖質の量と『質』にまで着目しなければ糖尿病対策にはならないと思われます。

 

関連記事:血糖値と糖質の『質』(糖尿病) - 可能性のない獣

 

『習慣5:朝ごはんはトーストやシリアルよりオートミール

本質的に反対!

トーストやシリアルよりはオートミールの方がいい、という消去法的な意味では賛成ですが、オートミールが体に良いというのは健常者に対してのみ。

糖尿病患者にはかなりの危険物です。

なにせGI値55、GL値14とかなりの高値。

そもそも論として、加工食品で糖尿病に良いものなどほぼありません。

特に朝食は血糖値が上がりやすいため、オートミールをどうしても食べたいなら、血糖値測定をきっちりやって、効果測定をした方が良いです。

 

関連記事:主食(米)という名の幻想をぶち壊す!(糖尿病) - 可能性のない獣

 

『習慣6:おやつは低糖質やロカボを選ぶのがベスト』

反対!

加工食品は糖尿病患者に良い影響を与えません。

低糖質・ロカボ・ゼロカロリー・カロリーオフ。そう謳う商品には大体の場合、砂糖、ぶどう糖果糖液糖、人工甘味料アスパルテームアセスルファムKスクラロースサッカリン)がしっかり入っています。従来品よりいくらか入っている量が少ない、というだけで、基本的に糖尿病患者に益する商品群ではありません。

なので、おやつはなるだけ加工度の少ない商品を選ぶのが吉。

煎り大豆、ナッツ、煮干し、ゆで卵、豆腐あたりが候補になってくると思います。

 

『習慣7:甘いものを食べるときはカテキン入りの飲料と一緒に』

反対!

カテキン自体の効果に疑問があるのもあるんですが、緑茶系飲料についてはもれなく入っているカフェインが血糖値コントロールを乱す可能性があります。

カフェインはアドレナリン分泌を促し、アドレナリンは血糖値を上げる効果があるからです。

糖尿病患者がカフェインを摂取するときは、きちんと血糖値測定をして効果を確認した方がいいでしょう。何となくで飲むようなものではありません。

 

『習慣8:1食に40g程度は糖質を摂る』

絶対に反対!

なぜか日本の医師は一律の基準を好みますが、少なくとも糖尿病患者に対しては、一律の基準を適用してはならないと思います。

糖尿病の重症度、個々人の体質、活動量、その全てが糖質への耐性に関する変数になるからです。

自分にとって必要な糖質の量は、見知らぬ医師が一律で決めるものではありません。

CGM(フリースタイルリブレ等)を使って、目標のHbA1cの内側に入るように、血糖値スパイクを起こさないように自分で調整するものです。

 

関連記事:マダオは、摂取カロリーの60%を炭水化物にするべきなのか??(糖尿病) - 可能性のない獣

 

『習慣9:早食いはダメ!1食に15分くらいかけるつもりで』

賛成!

とはいえ、重要度はそこまで高くありません。

GL値の高い食品や、米・小麦・砂糖類を含んだ食品を自身の許容量以上に食べなければ、そもそも血糖値はそんなに上がりません。

 

『習慣10:スタバのフラペチーノ(甘いドリンク)は散歩しながら飲む』

絶対に反対!

スタバに限らずですが、甘い飲み物は絶対に止めましょう。

これは糖尿病対策の『基本のき』です。

缶コーヒー、果物ジュース、野菜ジュース、乳酸菌飲料、そのどれもがNGです。

 

関連記事:気になる先生を追え!(Dr.杉岡先生②/糖尿病治療の第一歩。お願い、これだけは止めて) - 可能性のない獣

 

甘い飲み物は消化の必要なくストレートに体に入るので、糖尿病患者は飲んだら死ぬ、くらいのつもりでいた方がいいです。

どうしても喫茶店で甘いコーヒーを飲みたければ、キシリトールを持ち歩き、ブラックコーヒーに投入するといいでしょう。

 

まとめ 7割の項目で糖尿病患者にオススメできない

糖尿病内科医 薗田憲司先生が監修された、という上記10項目ですが、うーん・・・。

あくまで健常者向けの記事であり、糖尿病患者にも良いよとは一言も書いていませんが、そうだとしても、あまりにも・・・。

ガイドライン(おそらく糖尿病診療ガイドライン2019)に言及しながらも、1食の糖質量を40gとして推奨するなどもチグハグな感じを受けます。同ガイドラインは、一律の糖質摂取を絶対とする内容ではなかったはずです。

実は、先生のYOUTUBEチャンネルも拝見してはいるものの、ところどころ納得しかねる内容があり本ブログではご紹介したことはありません。

明るいキャラクター、何事につけ断言する小気味よさ、説明のシンプルさは多くの人に受けると思いますが、はたして『医療の不確実性』とご自身の社会的な影響力を考慮なさったうえでの振る舞いなのか・・・。

これ以上は申し上げませんが、本ブログ読者諸氏には、本記事で取り上げた10項目は要検証の内容であると伝われば幸いであると思います。

 

医師が監修しても疑問が残る内容と言わざるを得ません。

 

関連記事はこちら。

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

 

当ブログの代表的な記事はこちら。

HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

 

CGMマダオがイチオシする商品の一覧はこちら。

beast-of-no-possibility.hatenablog.com

 

 

なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。

個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。

 

参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。