はい。こんにちは。
マダオです。
以前、摂取カロリーの60%を炭水化物由来にするよう医師に指導された、というお話をしました。
覚えておいででしょうか。
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
その記事において、日本糖尿病学会の糖尿病診療ガイドライン2019で糖尿病患者への食事指導において健常者と同じ炭水化物50-60%摂取を目安としてよい、と書いていると紹介しました。
同ガイドラインにおいて、数値のエビデンス(根拠)がない、と認めているにも関わらずです。
ちなみに世界最先端の研究を行っているアメリカ糖尿病学会では、エビデンスがないため、糖尿病患者に特定の栄養素を多く摂るように勧めることはなく、むしろある程度の炭水化物制限を勧めているそうです。
アメリカ糖尿病学会が出した歴史的なコンセンサスレポート 糖質制限を推進! – ドクターシミズのひとりごと 様
日米のこの差は一体なにが原因なのでしょうか。
実は単なる慣習の差なのです。
主食がない国も存在する!?『あの国は何を食べているの?』世界の主食を徹底調査!(オリーブオイルをひとまわしニュース) 様
日本は古来から水が豊富で米作に適した土地柄であり、米を安く大量に入手できたため、みんなが米という形で多めに炭水化物を食べてきた、ただそれだけの話なのです。
1つの作物を大量に収穫できない土地も世界には沢山あり、主食という概念すらない国もまた多いそうです。
つまり、
昔からみんないっぱい食べてるから、炭水化物は体に良い ->
よし、体が弱っている糖尿病患者にも食べさせて精をつけてもらおう
というありがた迷惑な構図です。
実際、糖尿病患者として教育入院すると、高GL値の炭水化物である白米や玄米が主食として出てきます。
(全国一律そうかは分かりませんが、身の回りで調べた限りはそうです)
マダオは糖質制限の信奉者ではありませんが、自分の膵臓が2/3死んでいて、糖質を処理するためのインスリンが不足していることを知っています。
実際、玄米のおかゆを茶碗半分食べると、血糖値は即座に100上がります。
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
健常者と同じ考え方で糖質を摂ったら、血糖値が上がりすぎて死んでしまうのです。
ある統計によると、通院している糖尿病患者の平均HbA1cは7.1%前後であるそうです。
日本糖尿病学会が推奨する7.0%未満に達していないのは何故でしょうか。
アメリカのような体重200kgクラスの患者が多数いるわけでもないのに。
医師の腕が悪いから?
いやいや、そんな馬鹿な。
患者が医師の言うことを聞かないから?
それもおかしい。中にはそういう人もいるかもですが、平均値を悪化させるほどの割合はいないでしょう。
日本人の膵臓が弱いから?
これは、一部においては正しいでしょう。
しかし、本質は、現代日本人の弱い膵臓に合わせたスタイルの炭水化物摂取をしていないから、ではないでしょうか。
1次産業の従事者が多かった時代は、炭水化物をモリモリ食べて良かった。力仕事がメインだった時代もそれで良かった。しかし、今や3次産業が我が国の主力となっており、そこまで即効性があるエネルギー源は必要ないのです。
10年以内に日本でも、炭水化物の摂取量に関する目安を、患者の体質や糖尿病の重症度を無視して一律50-60%とするのを止める、と期待しているのですが、それまではマダオはどんな病気になっても入院できません。
高炭水化物・高GL値の病院食に殺されるような間抜けを晒したくないからです。
閑話休題あるいは結論
日本で育った日本人である我々が、主食(米など。炭水化物多め)という文化・概念から脱するとして、では代わりに何を食べるか、という問題が現実に発生します。
それまでカロリーの半分近くを占めていた主食(炭水化物)を単純に減らして(もしくは完全にカットして)フォローをしなければ栄養失調になってしまいます。
マダオの回答はこうです。
水煮大豆
もやし
ブロッコリー・カリフラワー
を食べて、不足するカロリーは野菜系・鳥系・魚系のおかずで補う、です。
本当は完全に水煮大豆に置き換えていいんじゃないかと思うのですが、マダオは腎症を患っているため、タンパク質の摂り過ぎもOUTなのです・・・。
大豆は3大主食にこそ数えられていませんが、その次に来るくらいにはメジャーな穀物です。GL値も1と極めて低く、ほとんどの糖尿病患者に悪影響を及ぼさないのではないかと推測します。ちなみに白米はGL値28、玄米はGL値22です。
別に大豆じゃなくてもいいんですが、ある程度栄養があり、比較的安価に入手可能というと、そんなに選択肢はなかったというか・・・。
というわけで長くなりましたが、その幻想をぶち壊せましたでしょうか。
良かった、という方はイイネボタンを(そんなものはない
なお、京都大学の家森先生が、大豆の健康効果について、解説されている記事を見つけたのでリンクしておきます。
糖尿病患者に向けた内容ではないですが、長年のフィールドワークの結果ですので、米の代わりに大豆をいくらか摂るというのは、悪い選択肢ではないと思っています。
関連記事はこちら。
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当ブログの代表的な記事はこちら。
HbA1c9.7→4.8にするために何をしたか公開中。
beast-of-no-possibility.hatenablog.com
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なお、本記事はマダオ個人の体験談とそれに基づく感想です。
個人個人で体質も糖尿病の重症度も違いますので、運動・食事等については自身の主治医や栄養士など専門家の意見を参考に行って下さい。
参考にした著作・HP・動画は当ブログ管理人のマダオが自身の糖尿病生活の参考にするため、閲覧させていただいている先であり、当ブログとは一切関係がありません。当ブログの記述に不正確さがあった場合、全て管理人のマダオに責任があります。